「市川陽子展　漆皮」7日目-3

「市川陽子展　漆皮」の会期は残すところあと2日となりました。まだ十分にご覧頂ける作品がございますので、どうぞこの週末にお出掛けください。


世の中には箱好きがいるもので、もちろん目的をもって、何かを入れたいとか整理したいとか、具体的な用途を伴う場合が多いのかもしれませんが、一方で純粋に箱に惹かれるという方が一定数はいるように思います。何ゆえかを推察するに、箱という機能からくる健気な道具としての実直さ、あるいは幾何学的形状を基礎にした秩序ある物体としての純粋性が想定される訳です。


さて、あらためてここにある市川陽子さんの漆皮（しっぴ）箱をどのように捉えるのか。店頭で何を入れるのかと問われれば、それはあなたの思いです、と煙に巻くように言い放つかもしれません。用途など考えずに、形而上的意識に感化される箱として選んで頂きたい。そう思う漆皮箱なのです。





















市川陽子展　漆皮　SHIPPI

2020年11月7日（土）～15日（日）　
営業時間 11時～18時　
ギャラリーうつわノート　埼玉県川越市小仙波町1-7-6



プロフィール

1985年  大阪府生まれ
2009年  京都市立芸術大学美術学部工芸科卒業
2011年  同大学院美術研究科漆工専攻修了
2020年  現在京都市にて制作