









10月19日(土)から始まる「若杉聖子展 心静如水」の出品物です。
大阪の小原ゆかりさんは大学の金工研究室を卒業後、鍛金家 田中照一氏に師事、武家茶道に根差す宗和流 で茶を学びました。姫宗和とも呼ばれる茶風や道具に惹かれ 優美な作品を作っています。伝統的な鍛金と彫金の技法に 裏打ちされた様式と現代性を織り交ぜた茶道具や酒器、装身具を得意とします。今展では若杉聖子さんの茶道具に合わせて南鐐(銀製)の薬缶、 茶杓、茶針、茶入、棗などを出品します。
小原ゆかり
南鐐平丸薬鑵(400cc)
南鐐筒薬鑵(800cc)
錆鉄ポットウォーマー
錆鉄三脚台
南鐐棗
南鐐お守り棗
銀製くるくる茶杓(小鳥と羽)
銀製古代ガラス茶針
錫製葉形茶則
若杉聖子展 心静如水
金工作品協力:小原ゆかり
2024年10月19日(土)~26日(土)
作家在廊日 10月19日(若杉、小原)
11:00~18:00 最終日は17時迄
*初日は11時~13時までDMをお持ちの方のみご入店頂けます。13時以降はフリーとなります。
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6
長年制作拠点だった兵庫県三田市を離れ、京都市山科区に移り住み、新たなスタートを切った若杉聖子さん。弊店4回目となる展示会です。若杉さんの作る器は麗しき白の世界。蓮弁をあしらった流麗なフォルムと陰影が生み出す美しさには神々しさを感じます。
若杉さんの作品は石膏型に泥状の磁土を鋳込む方法で作られます。いわゆる「型もの」ですが、大量に同一のものを生産することを目的にするのではなく、あくまで造形的な自由さと作品性を求めた結果です。若杉作品の円やかな曲線は一見すると菩薩のような慈悲深さを感じますが、一方で棘のような鋭利な造形は、まるで阿修羅のごとく強靭な意志の表れのようです。この二面性が単なる可憐さだけでは図れない若杉作品を読み解く鍵になるでしょう。
今展では若杉さんの花器や食器など全般的なアイテムと共に、京都暮らしで関心を寄せている白磁の煎茶器や茶道具に力を入れてくれます。それに合わせて大阪の金工作家 小原ゆかりさんに南鐐(銀製)の茶道具などの出品協力をしてもらいます。静謐な白と凛とした銀のお茶道具の世界。日常の中にあって少し襟を正すようなぴんと張った緊張感。水のごとく心静かなお茶の世界を作り出すお二人の道具合わせは、寂々たる秋の日を豊かにすることでしょう。店主
若杉聖子 略歴
1977年 富山県富山市生まれ
2000年 近畿大学文芸学部芸術学科陶芸コース卒業
2003年 多治見市陶磁器意匠研究所修了
2015年 リモージュ(仏)にて研修
2024年 兵庫県三田市から京都市に移住し制作
2024年 現在、京都市立芸術大学准教授
小原ゆかり 略歴
1985年 千葉県生まれ
2010年 東京学芸大学大学院 金属工芸修了
2011年 東京都江戸川区に工房を設立
2018年 大阪に工房を移転
2024年 現在大阪市にて制作

画像の拡大