「田村文宏展 古瀬戸」の3日目。
灰釉瓶子と灰釉手付水注。どちらも古瀬戸前期の器を本歌とする写しです。
私見になりますが、意外に思うのは古瀬戸に取り組む現代作家が少ないことです。古唐津や古備前など他の窯業地では多くの作家が古典に近づく器を作っているのに比べて、日本の中でも有数のやきもの産地である瀬戸で古瀬戸を手掛ける作り手をあまり多く知りません。古瀬戸よりも美濃桃山陶(志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部)や天目茶碗の作家の方が多いように思います。
これは市場的価値、つまり茶陶の美濃や天目に比べて古瀬戸がその位置づけにないために経済価値が伴いづらいこと。あるいは江戸・明治以降の民陶や量産器で潤った産地としての流れ、あるいは永仁の壺事件以来のトラウマなど。明確な根拠はないものの何故だろうと想像を巡らせてしまいます。
しかし古瀬戸をあらためて知ると、それは施釉陶器の出発点であり、さらに桃山陶の原点でもあり、日本の焼き物の中でも屈指の品格を備えた器であると思います。田村さんは瀬戸の窯業学校で学んだものの居住地は瀬戸市から少し離れた岡崎市です。むしろ中心地で産地の影響を受けないゆえに、古瀬戸の本来の魅力に気づき易かったのかもしれません。今回、田村さんの「古瀬戸」を通してあらためてこの良さを皆様にも感じて頂けることを願っております。
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田村文宏展 古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日)
営業時間11時~18時
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作
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灰釉瓶子と灰釉手付水注。どちらも古瀬戸前期の器を本歌とする写しです。
私見になりますが、意外に思うのは古瀬戸に取り組む現代作家が少ないことです。古唐津や古備前など他の窯業地では多くの作家が古典に近づく器を作っているのに比べて、日本の中でも有数のやきもの産地である瀬戸で古瀬戸を手掛ける作り手をあまり多く知りません。古瀬戸よりも美濃桃山陶(志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部)や天目茶碗の作家の方が多いように思います。
これは市場的価値、つまり茶陶の美濃や天目に比べて古瀬戸がその位置づけにないために経済価値が伴いづらいこと。あるいは江戸・明治以降の民陶や量産器で潤った産地としての流れ、あるいは永仁の壺事件以来のトラウマなど。明確な根拠はないものの何故だろうと想像を巡らせてしまいます。
しかし古瀬戸をあらためて知ると、それは施釉陶器の出発点であり、さらに桃山陶の原点でもあり、日本の焼き物の中でも屈指の品格を備えた器であると思います。田村さんは瀬戸の窯業学校で学んだものの居住地は瀬戸市から少し離れた岡崎市です。むしろ中心地で産地の影響を受けないゆえに、古瀬戸の本来の魅力に気づき易かったのかもしれません。今回、田村さんの「古瀬戸」を通してあらためてこの良さを皆様にも感じて頂けることを願っております。
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田村文宏展 古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日)
営業時間11時~18時
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プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作
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