「 橘岳 ・ 鈴木都 展　古瀬戸と美濃 」　神と人

「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展　　～古瀬戸と美濃～ 」（～1/27迄）を開催中です。

橘岳さんが作る古瀬戸の瓶子。鈴木都さんが作る志野茶碗。

瀬戸と美濃は、現在は行政区分で分かれていますが、陶芸史的には、平安時代の猿投窯を母胎とする山を挟んだ兄弟の関係です。橘さんが作る古瀬戸は、800年を遡ることのできる中世の時代のもの。一方の鈴木さんが作る美濃陶は、400年前の安土桃山を起点とする近世の時代のもの。

この２つの対比は、当時のものが作られる動機に目を向けると分かり易いと思います。

古瀬戸の瓶子は、神に捧げるための存在。製作者はあくまで絶対性に対する媒介者として個人は重要ではない。一方の近世の志野茶碗は、人間中心のルネサンスの時代。人間賛歌の表現的な造形。中央集権的な武家社会が確立し、人の力が優った背景もあるのでしょう。

古瀬戸の他律的な美しさと、美濃陶の自律的な美しさ。どちらがお好みでしょうか。


　　橘岳　瓶子

　　鈴木都　志野茶碗


橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展　　~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日（土）から27日（火）まで　会期中無休
営業時間 11時～18時 　
ギャラリーうつわノート　（地図）

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