Quantcast
Channel: うつわノート
Viewing all 4269 articles
Browse latest View live

「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 桃山の形

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」(~1/27迄)を開催中です。

鈴木都さんが作るのは、桃山時代に作られた器を本歌とするもの。

岐阜県の東部の美濃地方(多治見市・土岐市・可児市・瑞浪市・笠原市)には、陶芸に向く豊富な材料が揃っています。室町時代に瀬戸から移入してきた陶工たちが、美濃に新しい技術を持ち込みました。桃山時代に入ってから本格化した茶の湯の文化を背景に生まれたのが、美濃地方の桃山陶のスタイルです。それまでは中国陶磁の写しを中心とする唐物志向でしたが、桃山時代の天正年間になると、黄瀬戸・瀬戸黒・志野と呼ばれる和物の茶陶が作られました。

黄瀬戸は、天正年間に向付や鉢が多く作られています。文字通り薄い黄色で、窯の技術が向上して酸化焔で焼成できることで実現した鉄分によって生まれる色合いです。線刻や印花による模様の上に、タンパンと呼ばれる銅による緑色や鉄の茶色の色が付けられるのも特徴です。温度帯のコントロールが難しく、黄色の発色、艶、そしてタンパンの模様など、技術的なバランスに苦労が多い焼き物です。その中でも、焼けた釉薬の肌合いが、油揚げのようになったものを油揚げ手と呼んで、特に珍重されています。

また志野は、天正年間後期に生まれた白色ベースの焼き物です。鉄分の少ない白土を生地にして、その上に長石を主体とする釉薬を厚く掛けて作られます。その作風によって、白志野・鼠志野・赤志野・紅志野など分類して名付けれています。日本国産の茶碗として、国宝に指定されているのは2つしかありませんが、その内のひとつが「卯花墻(うのはながき)」と銘する志野茶碗です。このように茶陶を代表する作風が、志野焼きなのです。

本日ご紹介しているのは、そのような歴史背景を踏襲した黄瀬戸と志野の向付や鉢、そしてお皿です。茶碗ばかりでなく、日常の食器としても活躍する日本伝統のスタイルです。フリースタイルの焼き物が全盛のこの時代に、伝統と繋がる食の器を使いこなす事で、あらためて新しい喜びが生まれるのではないかと思います。

  黄瀬戸輪花鉢 径16cm 高さ6cm

  黄瀬戸銅鑼鉢(梅樹文) 径16cm 高さ5cm

  黄瀬戸輪花向付(梅樹文) 径7.5cm 高さ5.5cm

  鼠志野皿 径13.5cm 高さ2.5cm

  鼠志野足付向付 径16cm 高さ7cm

  志野四方向付 6cm角 高さ7cm

  鼠志野四方向付 6cm角 高さ7cm

  志野丸皿 径13.5cm 高さ2.5cm
  志野輪花皿 径13.5cm 高さ2.5cm


橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日(土)から27日(火)まで 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート (地図)

 画像クリックで拡大
 画像クリックで拡大

橘 岳 (たちばな・がく)
1978年 千葉県生まれ
2004年 一橋大学社会学部卒業
2010年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、愛知県瀬戸市で制作

鈴木 都 (すずき・しゅう)
1984年 東京都生まれ
1997年 美濃古窯跡を訪ねる
2011年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、岐阜県土岐市で制作


「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 古瀬戸の姿

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」(~1/27迄)を開催中です。明日1/23は午後から橘さんが在廊して下さることになりました。

 橘岳(たちばな・がく)さんは、古瀬戸と呼ばれる中世に作られた瓶子(へいし)を作っています。

 古瀬戸とは、12世紀後期から15世紀後期にかけて、約300年の間、瀬戸地方の窯で作られた施釉陶器の総称です。古瀬戸の生産内容から、この300年を前期・中期・後期に大別しており、橘さんが作る瓶子は、前期にあたる12~13世紀ごろに多く作られたものです。前期の古瀬戸は、高級施釉陶器として、その多くが鎌倉へ運ばれました。

 中期(13世紀後期~14世紀中期)になると、器種も増え、瓶や壺に加えて、天目茶碗や碗・皿、花器などに展開していきます。さらに後期(14世紀後期~15世紀後期)では、皿・鉢・鍋・釜など生活用品が作られ、一大窯業地として生産量も増加しました。当時、無釉の炻器(せっき)が一般的であった日本の他の窯業地に比べると、瀬戸は最先端をいく焼き物の産地でした。

 古瀬戸の瓶子は、当時の中国陶磁を祖形にしており、武家社会の社会的ステイタスを表す象徴的な存在でした。元々中国では酒器や祭器として作られたものですが、鎌倉の出土品には、蔵骨器として使われたものもあるようです。

 橘さんが作る瓶子は、古瀬戸の前期に作られた、まだ技術が完成し切らない粗製の姿を残しています。それは、中国陶磁の極めた形や釉調とは異なり、手の温もりを感じる柔らかな輪郭で、その上を流れる自然灰が美しい条痕(じょうこん)を描いています。

 陶片や窯跡から、当時の素材や技術を推察し、それに近い瀬戸の原土を山の中から採掘、そして薪窯による焼成(一部、ガス窯アリ)によって、原点に近づこうとしています。そうして得られた姿は、まるで本歌と見紛うほどの出来栄えです。

 古瀬戸の瓶子の姿は、中世の素朴さを残しながら、同時に律とした気品を兼ね備えています。じっと見つめていると、その内側から静かな意思が伝わってきます。それは、橘さんのお人柄と同じく、もの静かに思索的で、とても深い深いところにある目に見えぬ情動のようなものです。古瀬戸の瓶子。そう、それは橘さんと、とても重なるのです。

  橘岳さんの自宅にて撮影

  橘岳さんの自宅にて撮影

  灰釉三筋文瓶子(梅瓶形)No.13 高さ29cm 胴径19cm 

  灰釉三筋文瓶子(梅瓶形)No.16 高さ30cm 胴径18cm 

  灰釉印花文瓶子(肩張形)No.15 高さ26cm 胴径18cm 

  灰釉無文瓶子(梅瓶形)No.7 高さ30cm 胴径18cm 

  灰釉無文瓶子(梅瓶形)No.19 高さ30cm 胴径18cm 

  灰釉三筋文瓶子(肩張形)No.17 高さ30cm 胴径21cm 

  鉄釉瓶子(肩張形)No.8 高さ28cm 胴径18cm

  灰釉無文瓶子(梅瓶形)No.23 高さ30cm 胴径20cm

  鉄釉瓶子(肩張瓶形)No.10 高さ28cm 胴径20cm

  鉄釉椿文瓶子(梅瓶形)No.12 高さ27cm 胴径18cm

  灰釉三筋文瓶子(肩張形)No.1  高さ35cm 胴径20cm

  灰釉三筋文瓶子(肩張形)No.20 高さ28cm 胴径17cm

  灰釉無文瓶子No.22 (梅瓶形) 高さ29cm 胴径18cm


橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日(土)から27日(火)まで 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート (地図)

 画像クリックで拡大
 画像クリックで拡大

橘 岳 (たちばな・がく)
1978年 千葉県生まれ
2004年 一橋大学社会学部卒業
2010年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、愛知県瀬戸市で制作

鈴木 都 (すずき・しゅう)
1984年 東京都生まれ
1997年 美濃古窯跡を訪ねる
2011年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、岐阜県土岐市で制作

「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 茶碗

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」(~1/27迄)を開催中です。

 鈴木都(しゅう)さんの作る茶碗。それは、桃山陶を代表するものです。室町時代の唐物趣味から、侘び茶への移行と共に生まれた国産の焼き物。それが、美濃の志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部のスタイルです。それは、まさに日本の焼き物史におけるルネサンス。今でも茶の湯の世界で根強い人気を誇っています。

その中でも、鈴木さんが今回出展したのは、志野と黄瀬戸の2種の茶碗です。写真で伝わる通り、30歳になったばかりとは思えない熟達した出来映えです。

志野。筒形をヘラで細工した動きのあるフォルム。長石釉を纏った白の焼き物。下地に施された鬼板と呼ばれる泥漿で描かれた鉄絵。志野茶碗の基本スタイルです。元来は、天目形の茶碗に長石を施し(白天目)、白磁を意図したとも言われますが、それが桃山期に変化して、この独特の造形を生み出しました。

一方の黄瀬戸は、美濃陶の中でも一番最初に作られたスタイルで、その祖形は古器を写したものが多く、志野や織部のような強い造形はありません。その分、端整な形に、淡い黄色、その中に描かれるタンパンと鉄による緑と茶の模様が、静かに枯れた景色を湛えます。

生活食器が全盛の中にあっても、いまだ茶碗は、陶芸家にとって特別な存在です。厳選した素材に、選び抜いた形と焼き上がりのものだけを、茶碗とする事が多い世界です。

陶芸の文化を支えてきた茶の湯の道具なだけに、単なる機能性で語られるのではなく、むしろ茶という舞台を演出する道具として特殊性を帯びた器です。それは、擬似的に自然を様式化した茶のステージに於ける美のフォーマットでもあります。その意味で、作為を前面に出して作られた志野茶碗は、その舞台で主役を演じる役者とも言えましょうか。

茶碗は、一般の食器の在り方に対して、その権威や閉鎖性も問われることもありますが、これは食器との比較で語るよりも、ある約束事の中で美意識を競う盆栽の評価や、陶土による彫刻的な作品として捉えた方が素直な見方が出来るかもしれません。この特殊性ゆえ、限られた流通の中で価値が序列化され続けるユニークな焼き物なのです。

鈴木さんと美濃焼き物の出会いは、小学生の頃まで遡ります。その時に手にした加藤唐九郎著の「やきもの教室」(とんぼの本)がきっかけで、やきものへの興味が沸いたそうです。その早熟ぶりはなかなかなもので、自分で土堀りに出掛けたり、古い窯跡を訪ねたり、老舗の焼き物店(黒田陶苑など)に通ったりと、老成した愛好家のごとく、幼少の頃から「焼き物少年」でした。高校時代まで続いた焼き物熱は、その後は一旦、音楽や舞台の道に移りますが、26歳の時に再び、瀬戸の窯業学校で専門的な陶芸技術を学びました。

この鈴木さんの経歴からすれば、陶芸を職とするのは自然な事だった訳で、それも憧れの加藤唐九郎が主とした美濃の焼き物スタイルを探究するのも必然であったと言えるのです。

陶芸家を先生と呼ぶことが今だ健在の美濃スタイルの焼き物の世界。子供の頃から憧れ続けてきた一途な世界ですが、焼き物の家系の後ろ盾もなく、30歳になったばかりの鈴木さんが、どう立ち向かうのか。この確立したスタイルに、どう新しい風を吹きいれるのか、そんな興味も合わせて注目して欲しい作り手なのです。

  赤志野茶盌 No.14  径12.5cm 高さ8.8cm


  志野茶盌 No.1  径12.5cm 高さ8.5cm


  紫志野茶盌 No.15  径12.7cm 高さ8.7cm


  志野茶盌 No.13  径11.7cm 高さ8.5cm


  志野茶盌 No.12  径13.0cm 高さ9.2cm


  志野茶盌 No.10  径13.5cm 高さ8.1cm


  志野茶盌 No.11  径12.9cm 高さ8.6cm


  黄瀬戸茶盌 No.152  径15.1cm 高さ6.3cm


  黄瀬戸茶盌 No.156  径11.2cm 高さ7.1cm


  黄瀬戸茶盌 No.153  径10.9cm 高さ7.6cm



橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日(土)から27日(火)まで 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート (地図)

 画像クリックで拡大
 画像クリックで拡大

橘 岳 (たちばな・がく)
1978年 千葉県生まれ
2004年 一橋大学社会学部卒業
2010年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、愛知県瀬戸市で制作

鈴木 都 (すずき・しゅう)
1984年 東京都生まれ
1997年 美濃古窯跡を訪ねる
2011年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、岐阜県土岐市で制作

「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 食器

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」(~1/27迄)を開催中です。会期は残り3日となりました。

写真は、橘岳さんの食器。本展では瓶子を多く出品していますが、このような食器も併せて展示しています。

リムの広いお皿は、デルフトのような姿ですが、実はそれよりずっと昔に猿投窯で焼かれた段皿をベースにしたものです。また、ひだ状のお皿も御深井(おふけ)と呼ばれる江戸初期に瀬戸方面で焼かれた形に基づいています。

食器の形は、瀬戸・美濃方面で作られた古いものを踏襲しています。素材は、いくつかを使い分け、唐津系の土を用いたもの、カオリンを生地にしたもの、堅手と呼ばれる磁器もの、志野系の釉によるものなどが並びましたが、全てを写真に納める事ができず、その一部をご紹介しています。

橘さんの食器。これも瓶子と同様に、素朴で無口な姿が魅力なのです。

  段皿(唐津手)

  飯碗(カオリン)

  ひだ皿(唐津手)

  平皿(カオリン)


橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日(土)から27日(火)まで 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート (地図)

 画像クリックで拡大
 画像クリックで拡大

橘 岳 (たちばな・がく)
1978年 千葉県生まれ
2004年 一橋大学社会学部卒業
2010年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、愛知県瀬戸市で制作

鈴木 都 (すずき・しゅう)
1984年 東京都生まれ
1997年 美濃古窯跡を訪ねる
2011年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、岐阜県土岐市で制作

「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 酒器

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」(~1/27迄)を開催中です。会期は残り2日となりました。

鈴木都さんの酒器。

酒杯、ぐい呑は、焼き物が好きで、お酒を嗜まれる方には、絶好の品。それは茶碗のエッセンスが凝縮されたスモールワールドでもあります。コレクターも多く、例えれば、少年が心躍るミニカー集めの衝動に近いでしょうか。

鈴木さんの作る桃山陶のフィギュア、ぐい呑。500年の歴史に想いを馳せて、コレクションにおひとつ加えてみては如何でしょうか。

  ぐい呑み 各種(志野、黄瀬戸、井戸)

  徳利 各種(志野、黄瀬戸)


橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日(土)から27日(火)まで 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート (地図)

 画像クリックで拡大
 画像クリックで拡大

橘 岳 (たちばな・がく)
1978年 千葉県生まれ
2004年 一橋大学社会学部卒業
2010年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、愛知県瀬戸市で制作

鈴木 都 (すずき・しゅう)
1984年 東京都生まれ
1997年 美濃古窯跡を訪ねる
2011年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、岐阜県土岐市で制作

「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 橘岳さんのこと

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」(~1/27迄)を開催中です。会期は明日1/27までとなります。

橘岳(たちばな・がく)さんのことについて。

橘さんは1978年生まれ。千葉県ご出身。教育者のご両親を持ち、一般的に優秀とされる大学をご卒業後、3年間程の企業経験があります。その当時は経理をご担当されていたそうです。

橘さんの印象は、寡黙で思慮深い人。小さい頃から、あだ名は哲学者だったそうですから、今もさほどイメージは変わらないでしょう。大学時代は勉強よりもバレーボール部にのめりこみ、途中で休学をしてバックパッカーとして辺境の地を旅したりと、望めば官僚や一流企業への道が開かれる学歴を持ちながら、迷いの多い学生時代だったようです。

陶芸への転向は明確に聞いていませんが、目白の坂田さんのお店に通ったり、中世の古物を見たりしていたことが、その背景にあるようです。その頃に地元・千葉で通った陶芸教室から始まり、瀬戸の窯業訓練校に入ったことが今に繋がっています。

橘さんの陶芸への起点にあるのは、職業的な選択以前に、中世の古瀬戸の姿に近づくという探究心に思えます。土を自分で堀り、薪窯で焼くという原初に倣い再現するという外形的な行為もさることながら、橘さんにとって肝心なのは、中世に作られたものが持つ精神性の在り方であるように思います。抽象的な表現になりますが、静かな形に内在する無垢な第三の力でしょうか。

橘さんと初めてあった時は、朴訥として人付き合いの不器用な人物という印象でした。しかし、少しづつ接して分かるのは、もの言わぬもの、傷ついた人への温かな目線です。現在は陶芸だけで生活は成り立たないため、副業としているのは、家庭に問題を抱えて施設で暮らさざる得ない子供たちに、勉強を教えたり、スポーツをしたりするアルバイトです。彼にとって、これも今は大切な仕事。花を愛で、拾った猫を飼い、土を探し、中世の壺に思いを馳せる。まだ迷いの中にありながらも、きっと器づくりで何か実感できるものを見つけてくれるのではないかと思っています。

言葉で多くを語らぬ分、深い深いところに降りて本質を探している。そんな純粋さに触れると、橘さんの作っているものに、こちら側からもっと近づいてみたくなるのです。

写真は橘さんのご自宅にて撮影


橘 岳 (たちばな・がく)
1978年 千葉県生まれ
2004年 一橋大学社会学部卒業
2010年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、愛知県瀬戸市で制作


橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日(土)から27日(火)まで 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート (地図)

 画像クリックで拡大
 画像クリックで拡大

「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 鈴木都さんのこと

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」は、本日18時に終了いたします。

鈴木都(すずき・しゅう)さんのことについて。

鈴木さんは、1984年東京生まれ・東京育ち。先にもご紹介した通り、小学生の時に読んだ加藤唐九郎の「やきもの教室」(とんぼの本)がきっかけで、焼き物の世界に興味をもったそうです。この本は、決して子供向けの内容ではなく、プロの陶芸家が読んでも得る事が多い良書で、土から造り、そして歴史までを総覧することが出来ます。

何故、この本に興味をもったのか、不思議な感じもしますが、きっと昆虫少年や鉄道少年が子供向けだけの図鑑に飽き足らずに専門書にまで興味を持つのと同じような事なのかもしれません。この本をきっかけに、小学生時代には山に入って土を掘り、中学生時代は古い窯跡巡りをしたりと、その興味は、焼き物の根源に向かって掘り下げられていったようです。

鈴木さんのご両親は、1987年に旗揚げして今も活動を続ける「水族館劇場」という野外舞台の代表を務める方。いわゆる一般家庭よりも感性豊かな環境があり、この出自も鈴木さんの焼き物づくりのバックボーンとなっていることは間違いないでしょう。

鈴木さんが作る美濃の桃山陶は、日本の陶芸家にとって、ど真ん中の正統派の領域。それだけに格式もあり、その作行きや年代に序列も伴う世界です。昭和の初めに陶芸家の間に興った「桃山再興」ブームをきっかけに、多くの巨匠と呼ばれる作家が取り組み、いまの権威ある領域を作り上げました。このフィールドは、生活食器を扱う一般店ではなく、デパートや焼き物画廊などが今でも中心ではないでしょうか。

しかし、今の若い陶芸家の間では、ちょっと距離のある伝統工芸の世界という感じも否めません。代々続く焼きもの家系や、地元出身の作家ならいざ知らず、全くそういう血縁をもたない鈴木さんがここに取り組むのは、難しさもありますが、今の時代だからこそ却って新鮮なことのようにも思えます。

鈴木さんにとって焼き物は、ここでしかなかった。何故なら当初から唐九郎に憧れ、その世界の中心にあったのが美濃の焼き物だったからです。それは、職業的な陶芸家を選択する以前から、一途に興味を持ち続け、いずれは自分で体現すべき運命に導かれた必然のことだったのではないでしょうか。

この純粋さこそが、鈴木さんが作り得る正統派の美濃陶の在り方なのです。まだ若干30歳。既にここまで高度な志野や黄瀬戸を作っていますが、いまだに土探し、釉薬テスト、焼成の工夫など余念がありません。早熟ながら、基本から真面目に取り組むこの姿勢の先には、きっとさらなる可能性が広がっているように思えます。

写真は鈴木都さんのご自宅兼工房


鈴木 都 (すずき・しゅう)
1984年 東京都生まれ
1997年 美濃古窯跡を訪ねる
2011年 愛知県立窯業高等技術専門校修了
2014年 現在、岐阜県土岐市で制作


橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~
2015年1月17日(土)から27日(火)まで 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート (地図)

 画像クリックで拡大
 画像クリックで拡大

「 橘岳 ・ 鈴木都 展 古瀬戸と美濃 」 ありがとうございました

$
0
0
「 橘 岳 ・ 鈴木 都 二人展  ~古瀬戸と美濃~ 」は、本日終了しました。
会期中は、たくさんの方にお越し頂き、心より御礼申し上げます。

今回は、まだスタートラインに立って間もないお二人にお願いした展示会でした。

お二人に共通するのは、古典の探究や、土への興味の深さにあります。自ら山に入って、採土しながらテストの繰り返しです。昔の陶芸家なら、当たり前のことだったのだと思いますが、今はさほどこだわらなくても、いや、むしろこだわり過ぎない方が、素直な生活食器が作れる時代でしょう。

お二人は、製作スタイルも流通の在り方も、ドンキホーテのごとく、時代とは逆行しているかのようにも見えます。しかし、あらためて焼き物の骨格の大切さを感じるのです。

このようなお二人を同時に取り上げることで、伝えたっかことのひとつに、器を取り巻く流通の相互性がありました。伝統的な工芸と日常の工芸。今や領域は分離したまま、お互いが交錯することは少ないのではないでしょうか。しかし、決して水と油の関係ではなく、シームレスに繋がったひとつの世界です。氷とウィスキーが混ざり合っておいしくなるように、もっと溶け合って複合していくことが、器や焼き物を豊かにしていくように思います。

こういう新たな取り組みをされているお二人が、そんな糸口を作ってくれたらと願っています。どうぞお二人のこれからの活動にもご注目ください。

鈴木都さんの展覧会情報
「茶盌展」 ~2/1まで
明日香画廊(岡山県岡山市)
http://suzukishu.com/?p=1993

橘岳さんの展覧会情報
「橘岳 個展」 2/7~18
ギャラリー雲母(三重県四日市市)
http://www.gallery-kirara.com/

写真は、昨年6月に瀬戸の古い窯跡を訪ねた時の様子
(左側が橘さん、右側が鈴木さん)


営業案内 1/31→2/9

$
0
0

営業日のご案内です。
2月は変則的な営業日となっております。恐れ入りますが、営業カレンダーをご確認の上、お出掛け下さい。


営業カレンダー

常設展:1月31日(土)→2月9日(月) ※2/4(水)、5(木)は定休日
gallery's eye出展(広尾カイカイキキギャラリー):2月13日(金)・14日(土)・15日(日)
※2/10→19の間は、休業致します。
常設展:2月20日(金)→3月10日(火) ※2/25(水)・26(木)、3/4(水)・5(木)は定休日

ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図)

gallery's eye インタビュー

$
0
0

2/14(土)・15(日)に広尾のカイカイキキギャラリーにて開催する「 gallery's eye 」に参加する10軒のギャラリーオーナーのインタビューに掲載されました。

Vol.9  gallery's eye うつわノート インタビュー
http://panorama-index.jp/webmag/interview_ge_utsuwanote/


すでに公開済みのインタビューも読み応え十分です。
Voi.1 桃居 広瀬一郎さん
Voi.2 gallery yamahon 山本忠臣さん
Voi.3 季の雲 中村豊実・敬子さん
Voi.4 Dee's Hall 土器典美さん
Voi.5 Jikonka Tokyo 西川弘修さん
Voi.6 うつわ楓 島田洋子さん
Voi.7 さる山 猿山修さん
Voi.8 feel art zero 正木なおさん

「gallery's eye ~選ぶ力」 出展のご案内

$
0
0


開催メッセージ

 2000年代半ばから急速に広まったネットの口コミメディアや作家が直接販売する野外展の広がりに伴い、今やユーザーが自ら情報を探して、いろいろなものを選べる時代になりました。この市場の変化は工芸やアートを一般の生活者に近くする一方で、その価値を中庸化し、本来、工芸やアートが培ってきた創造性や技術を貧弱にする危険性もはらんでいます。

 このような状況の中、作家や作品を伝えてきたギャラリーの役割があらためて問われる時代になっています。多様化する選択の時代だからこそ、作り手と対峙しながら、オーナーの眼を通して選び編集してきたギャラリーの意味をメッセージする必要があるのではないかと考えました。ネットで多くを知る事が出来ても、きちんと空間に設えたものを実際に手に取ることは、その実感を得るために大切な事だと考えています。選ぶ力。それも作品に付加される創造の一部です。

 この度、アーチスト村上隆氏の主宰するカイカイキキ・ギャラリーにて、工芸やアートを扱う10軒のギャラリーによるイベントを開催いたします。各ギャラリーが推薦する作家の作品を一堂に会して展示販売するとともに、昨今のオープン化したマーケットの状況に対して、その役割を問うメッセージも含んでいます。タイトルの「gallery's eye ‐選ぶ力‐」には、選択眼の大切さの意味を込めました。各ギャラリーの選りすぐりの作品を通して、それぞれの眼を感じて頂ければと思います。


gallery's eye ~選ぶ力~
2月14日(土) 一般公開日 11:00~19:00 入場無料
2月15日(日) 一般公開日 11:00~19:00 入場無料
※2月13日(金 13:00~19:00 )は招待日となり入場には招待状が必要となります。

参加ギャラリー
桃居
DEE’S HALL
gallery yamahon
Jikonka Tokyo
Oz Zingaro
feel art zero
季の雲
さる山
うつわ楓
うつわノート

会場
Kaikai Kiki Gallery
東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
(東京メトロ 日比谷線 広尾駅より徒歩5分)



「gallery's eye ~選ぶ力」 出品作家

$
0
0
gallery's eye(2/14・15)の出展作家さんのご紹介です。
当店からは、9名の作家さんが出展します。今回は古典と技巧を意識した人選です。展示品も、いわゆる生活工芸と少し距離をとった器にフォーカスしています。新人から実力派まで幅のある内容です。会場でどうぞ手にとってご覧ください。

鈴木都(陶器)
田淵太郎(磁器)
山本亮平(磁器)
橘岳(陶器)
太田修嗣(漆器)
中尾郁夫(磁器)
原田譲(磁器)
小嶋亜創(陶器)
スナフジタ(陶器)



桃居 8名
安齋賢太(陶磁)
浜野まゆみ(陶磁)
樋渡賢(蒔絵)
須田貴世子(金属)
渡辺遼(金属)
高田竹弥(絵画)
ハタノワタル(絵画)
林友子(木工)

季の雲 7名
市川孝(陶磁)
井藤昌志(木工)
新宮州三(木漆)
関昌生(針金)
チェ・ジェホ(陶磁)
中野幹子(硝子)
三笘修(陶磁)

gallery yamahon 24名
荒井智哉、安藤郁子、岩田圭介、岩田美智子、岩谷雪子、植松永次、大村剛、梶なゝ子、川合優、金森正起、岸野寛、土田和茂、辻村唯、津田清和、富井貴志、中里隆、中里太亀、長谷川清吉、古谷宣幸、三谷龍二、望月通陽、安永正臣、横山秀樹、吉田佳道

DEE'S HALL 9名
前川秀樹(木彫)
上田亜矢子(石彫)
大室桃生(硝子)
中西洋人(木工)
山口一郎(絵画)
沖潤子(刺繍アート)
小前洋子(陶器)
尾関立子(版画)
仲田智(ミクストメディア)

Jikonka Tokyo 2名
村木雄児(陶)
鶴野啓司(陶)
&上野雄児(花)

うつわ楓 6名
打田翠(陶)
長谷川奈津(陶)
山田隆太郎(陶)
藤田佳三(陶)
増田良平(陶)
小口宗之(ガラス)

さる山 2名
濱中史朗(陶磁器)
辻野剛(ガラス)

feel art zero 2名
内田鋼一(陶磁)
長谷川竹次郎(金工)

Oz Zingaro 7名
上田勇児(陶オブジェ)
大谷工作室(陶オブジェ)
尾形アツシ(陶器)
小野哲平(陶器)
上泉秀人(陶磁器)
浜名一憲(陶器・オブジェ)
村田森(陶磁器)


gallery's eye ~選ぶ力~
2月14日(土) 一般公開日 11:00~19:00 入場無料
2月15日(日) 一般公開日 11:00~19:00 入場無料
※2月13日(金 13:00~19:00 )は招待日となり入場には招待状が必要となります。

ホームページ

参加ギャラリー
桃居
DEE’S HALL
gallery yamahon
Jikonka Tokyo
Oz Zingaro
feel art zero
季の雲
さる山
うつわ楓
うつわノート

会場
Kaikai Kiki Gallery
東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
(東京メトロ 日比谷線 広尾駅より徒歩5分)




「gallery's eye ~選ぶ力」 2/13 プレビュー

$
0
0

「gallery's eye ~選ぶ力」の準備が整いました。本日2/13よりプレビューとなります。入場には招待状が必要です。明日14日・15日は一般公開日となります。

※会場内が混雑する多い場合は、入場制限をする場合がございます。大変申し訳ございませんが何卒ご了承ください。


gallery's eye ~選ぶ力~
2月14日(土) 一般公開日 11:00~19:00 入場無料
2月15日(日) 一般公開日 11:00~19:00 入場無料
※2月13日(金 13:00~19:00 )は招待日となり入場には招待状が必要となります。

ホームページ

参加ギャラリー
桃居
DEE’S HALL
gallery yamahon
Jikonka Tokyo
Oz Zingaro
feel art zero
季の雲
さる山
うつわ楓
うつわノート

会場
Kaikai Kiki Gallery
東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
(東京メトロ 日比谷線 広尾駅より徒歩5分)




「gallery's eye ~選ぶ力」 終了しました

$
0
0

「gallery's eye ~選ぶ力」は無事終了しました。
こちらのリンク先で会場の様子をご覧頂けます。

営業案内 : 2/27~3/24

$
0
0

庭に福寿草が咲いています。確実に春は近づいているようです。
これからの営業案内です。


営業カレンダー

定休日:2月25日(水)・26日(木)
常設展:2月27日(金)~3月3日(火)
定休日:3月4日(水)・5日(木)
常設展:3月6日(金)~10日(火)
定休日&設営休:3月11日(水)・12日(木)・13日(金)
展示会:3月14日(土)~24日(火)

ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図)


「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 開催のお知らせ

$
0
0
  画像クリックで拡大

3月14日(土)→24日(火)に開催する「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 開催のお知らせです。

田村さんの器の背景には、東南アジアの古陶磁があります。
それは何故なのか?

理由の1番目 「接点」
大学時代にアジアを旅して、現地で手仕事のある暮らしに触発されたことが、陶芸を志すきかっけになりました。その後、カンボジアで窯造りの手伝いを経験した際に、この周辺の古い窯跡で見た陶片や古陶に感化されました。

理由の2番目 「様式」。
中国南部に位置するインドシナ半島は、古くから中国陶磁の影響を強く受けました。やがて時を経てこの地域らしい独自のスタイルを生み出します。中国の極めた技巧に対して、やや緩みのある寛容さが東南アジア古陶磁の魅力です。この大らかな風土からくる器の姿に魅せられています。

そして理由の3番目 「真心」。
愛すべき現地の人たち。素朴でいてその根っこにある力強さ。飾り過ぎず朴訥としながら、深いところから沸き起こってくる純真さが、生活の道具の美を湛えています。これこそが田村さんが求める器の姿なのです。

 当店で3回目となる個展です。当初より作風の幅も広がり、そして深化しています。作り手の成長と継続性を、ぜひこの機会にお確かめ下さい。店主

プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2015年 現在、愛知県岡崎市で制作


田村文宏展  ‐アジアの純真‐  
2015年3月14日(土)~24日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00  
作家在廊日 3月14日(土)・15日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

 画像クリックで拡大

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 3/14オープン

$
0
0

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 は、3月14日(土)にスタート致します。展示総数400点に及ぶ見応えのある内容となっております。田村さんは、13日、14日の2日間在廊致します。どうぞこの機会にご来店ください。


田村文宏展  ‐アジアの純真‐  
2015年3月14日(土)~24日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00  
作家在廊日 3月14日(土)・15日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

 画像クリックで拡大

田村文宏 プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2015年 現在、愛知県岡崎市で制作

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 日常の風景

$
0
0

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 (~3/14日迄)を開催中です。

田村さんの器は、日常の中にあってこそ輝きを増します。生活の道具。働く器。言い方は良くある表現になりますが、その言葉を体現していると思います。長く付き合っていけるいい奴。そう、田村さんみたいなのです。


田村文宏展  ‐アジアの純真‐  
2015年3月14日(土)~24日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00  
作家在廊日 3月14日(土)・15日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

 画像クリックで拡大

田村文宏 プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2015年 現在、愛知県岡崎市で制作

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 吉祥柄

$
0
0

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 (~3/14日迄)を開催中です。

田村さんの変形皿。鹿、鳥、蝶の吉祥柄の陽刻が施されています。縁起の良い模様と変わり形が、食卓にアクセントをもたらします。


田村文宏展  ‐アジアの純真‐  
2015年3月14日(土)~24日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00  
作家在廊日 3月14日(土)・15日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

 画像クリックで拡大

田村文宏 プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2015年 現在、愛知県岡崎市で制作

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 黒褐釉盤口瓶

$
0
0

「 田村文宏展 -アジアの純真- 」 (~3/14日迄)を開催中です。

田村文宏さんの黒褐釉盤口瓶(こっかつゆう・ばんこう・へい)。

クメール(現・カンボジア)で12世紀頃に作られたものを本歌とする壺です。アンコールワットの遺跡で知られるクメール王国の最盛期に焼かれたクメール陶。このような黒い褐色の焼き物が多く作られました。平たい口(=盤口)と、細い頚部、張りのある胴部の特徴をもったこの瓶は、クメール陶の代表的なスタイルです。

田村さんは、早くから鉄釉の器を作ってきましたが、今回出品している薪窯で焼かれた「黒釉」は、従来の焼上がりとは異なるマットでしっとりした質感が魅力です。

カンボジア現地での陶芸経験を積んできた田村さんらしい一品です。


田村文宏展  ‐アジアの純真‐  
2015年3月14日(土)~24日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

 画像クリックで拡大

田村文宏 プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2015年 現在、愛知県岡崎市で制作

Viewing all 4269 articles
Browse latest View live